この5つをやっていればグアルディオラをやめなかったかも - 楽しい楽しいバイエルン・ミュンヘン

公開日:2015/12/30
この5つをやっていればグアルディオラをやめなかったかも

ディ・マリアを獲得し
クロースを残留させ
スムーズにシャビ・アロンソを獲得し
ネイマールも獲得し
ビダルを獲得しなければ
グアルディオラは残ったかも知れない。だって

愛が終わるときは、相手ととことん理解し合えなかったという感情が常にあるものだ。今季でバイエルン・ミュンヘンとの関係を終えることになったジョゼップ・グアルディオラ監督には、理解されなかったと考える理由があるのかもしれない。ドイツ『Sport Bild』は、その理由が5つあると報じた。落ち着いて前進し続けるには、やめる理由が多すぎたというのだ。

バイエルンは世界最強のクラブの一つであり、財政状態も健全で、未来はバラ色である。それでも、彼らは欧州の他国のビッグクラブと異なり、過度な支出を認めない。

マンチェスター・シティが昨夏、ケヴィン・デ・ブルイネ獲得に約8000万ユーロ(約105億3000万円)を投じ、リヴァプールがロベルト・フィルミーノ獲得に4100万ユーロ(約54億円)を投じたのに対し、バイエルンは常に財布を開く前にじっくりと考える。

バイエルンはその栄光ある歴史において、常に競争力を保ってきた。2012年にはハビ・マルティネス獲得に4000万ユーロ(約52億7000万円)以上を投じたが、昨夏はアンヘル・ディ・マリアがトップターゲットだったにもかかわらず、パリ・サンジェルマンが6300万ユーロ(約82億9000万円)を求めると、バイエルンはドウグラス・コスタとキングスレー・コマンに向かった。コスタは3000万ユーロ(約39億5000万円)。コマンはレンタル料が700万(約9億2000万円)で、買い取り額が2100万ユーロ(約27億6000万円)だ。

グアルディオラ監督はクラブにもっと資金を投じることを求めていた。この哲学の違いが、彼とクラブの対立を何度も引き起こしたとされる。最初の問題は、トニ・クロースだ。選手はサラリーアップを求め、グアルディオラ監督は何度も彼を残すように主張したが、クラブは同意しなかった。そしてクロースは、3000万ユーロでレアル・マドリーへと移籍。グアルディオラ監督は今でも彼の放出を悔やんでいる。彼がいれば、チームはもっと早く成長すると確信していたのだ。

クロースの代わりに加わったのは、シャビ・アロンソだった。これも対立を引き起こしたという。グアルディオラ監督はレアルとの契約が満了となるアロンソをフリーで獲得するように求めたが、バイエルンはまだクロースがいたことで迷い、選手はレアルとの契約を延長。バイエルンは1000万ユーロ(約13億2000万円)を支払うことになった。指揮官はこの金を別のことに使いたかったという。

次の問題は、就任前だ。グアルディオラ監督はルイス・スアレスの獲得を求めたが、クラブはマリオ・マンジュキッチを残すことに決めたという。だが、マンジュキッチはグアルディオラ監督とうまくいかなかった。

4つ目の問題は、ネイマールに関するものだ。グアルディオラ監督はバイエルンに来てすぐにネイマールを指導したかったという。だが、バイエルンが獲得したのはマリオ・ゲッツェだった。ネイマールよりもずっと安く、何よりブンデスリーガをすでに知っていた選手だ。だが、2014年のワールッドカップで優勝を決めるゴールを挙げたゲッツェも、グアルディオラ監督とは決して良好な関係ではなかった。

最後が、アルトゥーロ・ビダルの獲得だ。グアルディオラ監督は、フィリップ・ラームを中盤に固定するために、右サイドバックの獲得に資金を投じたかったという。だが、バイエルンはビダル獲得に動いた。そして、グアルディオラ監督は再びラームをサイドバックにしなければいけなかった。10月のカール=ハインツ・ルンメニゲCEOとの会談で、グアルディオラ監督は「本当に私のことを理解できる」のはラームだけだと明かしたという。

マーケットに関する5つの問題は、破局へとつうながった。もはやその関係を取り戻すことはできない。グアルディオラ監督は、自分は理解されなかったと感じながらミュンヘンを去る。一方でバイエルンは、両手を広げてカルロ・アンチェロッティ氏を待っている。(Gazzetta.it)