公開日:2019/11/18

ウリ・ヘーネス会長退任

27歳でドイツ史上最年少でゼネラルマネージャーに就任し
バイエルンで49年過ごしたウリ・ヘーネス会長が退任
若い時にフロントに回りここまででかいクラブにしたへーネス
6人目の名誉会長に
後任は元アディダスCEOのヘルベルト・ハイナー

バイエルン、新会長が正式決定…ヘーネスは感動の別れ「素晴らしい時間だった」
(Goal)

バイエルン・ミュンヘンの新会長が正式にヘルベルト・ハイナー氏に決定した。
バイエルンは15日に年次総会を行った。そこでは、ウリ・ヘーネス会長が最後の仕事を行った。そこではスタンディングオベーションを浴びつつ、これまでの日々に感謝の言葉を残し、「素晴らしい時間だった。これで終わりだ!」と語っている。ヘーネス会長は49年間バイエルンに携わり、2013年の3冠を含めて21の主要トロフィーをクラブにもたらした。
そして、後任として指名したのは元アディダスCEOであるハイナー氏。就任についてこのようにコメントしている。
「バイエルンは世界最高のクラブだ。今日ここに立てていることは喜びであり、名誉だ。ウリのこれまでの仕事には脱帽だよ。このクラブで達成したことはただただ並外れている」
なお、ヘーネス前会長は2023年まではクラブの監査役会で仕事を続ける。

ウリ・ヘーネス会長、バイエルンに別れ
(ブンデスリーガ公式サイト)

11月15日、バイエルン・ミュンヘンが一つの時代と別れを告げた。49年間、選手、ゼネラルマネージャー、ディレクター、そして会長としてバイエルンを支えたウリ・ヘーネス会長が任期を満了し、退任した。ヘルベルト・ハイナー氏が後任として会長に就任する。
数々の栄光の歴史と記録、世界的なスター選手達ーーそれが、バイエルン・ミュンヘンの今日のイメージだ。このクラブをドイツ・サッカー界の絶対的王者に育て上げ、グローバルなブランド力を確立するまでの道のりを先導したのがウリ・ヘーネスである。
約50年間、バイエルンに人生を捧げたヘーネスとの別れを前に、クラブが彼に贈ったのはホームにドルトムントを迎えた第11節「デア・クラシカー」での大勝だ。
ウリ・ヘーネス「夢のようだよ。チームは最初から最後まで素晴らしいサッカーを見せてくれた。会長退任の餞別として、これ以上のものは望めないだろう」

ヘーネスがFCバイエルン6人目の名誉会長に(公式サイト)

年次総会で新しく選ばれたばかりのFCバイエルン会長ヘルベルト・ハイナーが「ウリ・ヘーネスのFCバイエルン6人目の名誉会長叙任を申請する」と言うや否や、オリンピアハレでは大きな拍手と歓声が沸き起こった。ハイナーは既に、ヘーネスが世界クラスのストライカーとして名を馳せた70年代のユニフォームを身に着けており、長年FCBを代表した前任者に名誉会長の証書を手渡した。
 証書を受け取ったヘーネスは、「このクラブの名誉会長になったことを大変嬉しく思うし、この栄誉に相応しくいられるように努力し続ける」と感動した面持ちで述べた。これによりヘーネスはフランツ・ジョーン、ジークフリート・ヘルマン、クルト・ランダウア―、ヴィルヘルム・ノイデッカー、フランツ・ベッケンバウアーに次ぐ6人目のFCバイエルン名誉会長としてクラブ史に名を刻むこととなった。
 こうしてウリ・ヘーネスの名前は、会長退任後も長くFCバイエルン・ミュンヘンの未来と結びつくことが決まった。現在67歳のヘーネスは選手、マネージャー、取締役、そして会長として49年もの間ドイツマイスターFCBのために心血を注ぎ、バイエルンを世界最大の会員数を誇るグローバルなクラブに育て上げた。

ルンメニゲ「私は君というパーフェクトな師を得た」(公式サイト)

カール=ハインツ・ルンメニゲがウリ・ヘーネスに向けた感謝の言葉を口にした:「私は君と言うパーフェクトな師を得た。私が新加入選手としてバイエルンに来て君とルームメイトになった時からだ。現役選手引退後の我々の第2のキャリアにおいても、私は君から多くを学ぶことができた」。年次総会のスピーチの冒頭で、ルンメニゲは「この年次総会は我々のクラブの歴史にとって大きな変化を意味する」と語った。ヘーネスの会長退任は、FCバイエルンにとって成功に満ちたある1つの時代の終わりを意味する

「素晴らしい時を過ごしたよ。これで終わりだ!」(公式サイト)

最後のスピーチのための舞台は整った。彼のクラブであるFCバイエルンの会長として最後のスピーチ。ウリ・ヘーネスはまず「この素晴らしい年次総会の扉を開いてくれたチームに感謝を述べたい」と話し始めた。そして彼らプロチームが先週土曜日のボルシア・ドルトムント戦で4-0の勝利を収め、バスケットボール・チームがアルバ・ベルリンに勝利したことにより、「ヘーネス家の週末が救われた」ことを打ち明けた。
 その後FCBの会長はドイツマイスターで過ごした49年の年月を振り返った。世界トップクラスのストライカーとしてFCBに加入した始まりから、27歳でマネージャーとなり、冷静な手腕でFCバイエルンを世界に通用するブランドに育てたことまで。ヘーネスは「我々は突拍子もないことはしていないし、頻繁にサッカーで成功を収めた」と説明した。数多くのタイトルに加えて、FCバイエルンが「現在29万3000人の会員を抱え」ており、アリアンツ・アレーナという「世界で最も美しいスタジアム」を所有しているという事実もFCバイエルンというクラブの素晴らしい状態を示している。
 そのため、会長職を引き継ぐ理想的な候補者として元アディダス取締役社長のヘルベルト・ハイナーを推薦できたことは、ヘーネスにとって大変重要なことだった。67歳のヘーネスは「これはクラブにとって素晴らしいことだ」と説明した。同様のことは、近い将来にカール=ハインツ・ルンメニゲの後継としてFCバイエルンの代表取締役社長に就任予定のオリヴァー・カーンにも言える。クラブ執行部の新世代に対して、ヘーネスは「共に強く」あるようにと助言した。そうすれば「国内では敵なしのFCバイエルンだが、国際的にもFCBを破れるクラブはごくわずかになる」からだ。
 6000人以上の会員が出席した年次総会で、クラブを去る会長は繰り返し大きな拍手を送られた。そしてヘーネスが「素晴らしい時を過ごしたよ!これが全てだ、私のスピーチはこれで終わりだよ」という言葉でスピーチを締めくくると、その場にいた人々はスタンディングオベーションで偉大な会長への敬意を表した。そしてオリンピアハレでは「ウリ・ヘーネス、最高の男!」という歌がいつまでも響き渡っていた。

ハインケスの語るヘーネスとの思い出(公式サイト)

 「2013年にウェンブリーで行われた決勝でボルシア・ドルトムントに勝ち、チャンピオンズリーグ優勝を果たした時だと思う。きっとウリ・ヘーネスの役員としてのキャリアにおいて最も幸せな瞬間だっただろう。彼が脱税のため刑務所に収監されるだろうことを皆わかっていたし、その1年前には,Finale dahoam(ホームでのフィナーレ)‘で負けていた。そしてついにこの大きな、大変エモーショナルな勝利を体験することができた。ウリがスタンドで大喜びしながらも、節度ある様子で他の人からのお祝いを受けるのを見た。彼と抱擁した瞬間はとても大きな幸福感で満たされたよ」

ウリ・ヘーネスの別れに寄せられたコメント(公式サイト)

カール=ハインツ・ルンメニゲ(FCバイエルン代表取締役社長):「もしも問題を抱えて難しい状況に陥った人がいたら、彼はその人のために手を差し伸べた。FCバイエルンのマネージャー及び取締役という職務は大学で学ぶことはできない。ウリは自分の仕事を誇っていい」

フランツ・ベッケンバウアー(FCバイエルン名誉会長):「私が会長だった時にウリとカール=ハインツ・ルンメニゲと一緒にスタンドに座っていた時のことをよく覚えている。まるでガソリンスタンドの前に3人で並んでいるみたいにね。1人の選手のプレーが気に入らず、他のクラブへ移籍させようかと考えることもあったが、彼は試合終了後にいつも私の気を落ち着かせた。ヘーネスは大勢を再びクラブに呼び戻した。FCバイエルンは彼にとって家族で、選手は彼にとって子どもも同然だ。ウリが健康で幸福であるように祈っている。しかし彼はこれまでの50年もよくやって来たのだから、これからの50年間も上手く過ごしていくことだろう」

ユップ・ハインケス(FCバイエルン元監督):「友情とは一方通行であってはならないし、信頼が必要不可欠だ。私はウリを信頼しているし、彼にも同じことは言える。彼と言う人間が好きだ。FCバイエルンのために行動する時は、彼に友情など存在しない。皆そのことは知っておかなければならない。彼はFCバイエルンのDNAだ。一歩も退くことなく、常に2歩先に進む。そして常に成功してきた。彼は世界で最も成功したマネージャーだ」

ゼップ・マイヤー(FCバイエルンのレジェンドGK):「金髪の天使。我々のところに金髪の天使がやってきた ― ウリの見た目は良かったよ。でも一度走り出せば、彼を止められる者はいなかった。まるでラグビー選手、ロードローラーみたいだった。ヘディングの時は常に自分のカールした髪の毛が平らになるのを恐れていたよ。もし私が100歳や110歳まで生きられたなら、それはウリ・ヘーネスのおかげだ。彼がいなければ35歳でもうこの世からいなくなっていたかもしれない」

パウル・ブライトナー(FCバイエルン レジェンド):「個人的な確執は置いておいて、ウリ・ヘーネスとの別れに際して私が唯一言いたいことは、彼が私にとって唯一サンティアゴ・ベルナベウに匹敵するサッカー人だということだ。ウリ・ヘーネスがFCバイエルンのために成し遂げたことは偉大だ ― まさにサンティアゴ・ベルナベウのレアル・マドリードへの貢献と同様だ」

フィリップ・ラーム(FCバイエルン レジェンド):「ウリ・ヘーネスは常に感覚的な人物だから、手を引く相応しい瞬間がわかるのだろう。ウリ・ヘーネスはFCバイエルンをファミリーのように率いた。偉大な時代の幕が閉じるが、ここからまた新しい時代がスタートするだろう」

オットマー・ヒッツフェルト(FCバイエルン元監督):「彼が成し遂げたことは、まるで物語のようだ。彼の功績はどれだけ評価しても高すぎるということはない。ウリはマネージャー、そして会長として常にその存在を示した。彼はドイツのサッカー分野を先導した。彼は多くのクラブ責任者にとって常に先駆者だった。彼がいなければドイツサッカーがどんな損失を被っていたことか、現時点で正確に評価することはできないと思う」

ルイ・ファン・ハール(FCバイエルン元監督):「我々の間には論争があったが、あなたの退任に際して、あなたはFCバイエルンの歴史にとって重要な人物であり、あなたの功績を大変評価していることを伝えたい。あなたがFCバイエルンを今日のように大きく、組織されたクラブにした。心から敬意を表する」

ディーター・ヘーネス(弟):「40年貢献してきたクラブから完全に離れることはそう簡単でないと、我々全員がわかっている。彼は信じられないような素晴らしいライフワークを遺すことになる。一つのクラブをこれほど長く、多くの成功に導く人物はこの先現れないだろう」

ギュンター・ネッツァー(長年の友人):「ウリは、『走らせておけばいい、どうせ突破できやしない』と言われるような単に足が速いだけの人物ではなく、大変優れたサッカー選手だった。彼と一緒に出場する時はいつも、彼がピッチにいることを感謝したよ。心血を注ぐことが彼の全てだった。そうでなければ49年にもわたる貢献を説明することなどできない。全身全霊で物事に取り組むことは彼にとって重要だった。彼がこれほど長くやり遂げたことに感銘を受ける。まるで奇跡だ。本当に偉大な人物がドイツサッカー界を去る。見事なライフワークだ。私にとって唯一無二といっていい」

ヨアヒム・レーヴ(ドイツ代表監督):「彼はもちろん誰とも比べられないほど大きくドイツサッカーに貢献した。ドイツサッカーにおける彼の意味は巨大だった。彼がFCバイエルンで行い、成功を成し遂げたことは他に類がない」

ハンス=ヨアヒム・ヴァツケ(ボルシア・ドルトムント):「我々はお互いに難しい関係だった。しかし異なる思想にもかかわらず、我々の間には相手に対するリスペクトがあったと確信している。あなたがしてきたようにマネージャー、会長として40年にわたってFCバイエルンを作り上げることは、全く素晴らしいことだ」

ディートマー・ホップ(TSG 1899ホッフェンハイム):「その情熱と人間性と並んで、私が素晴らしいと思うウリ・ヘーネスの性質は、彼が全くうぬぼれを知らないことだ。そしてこれこそ、長年重要な役割を担うばかりか、自分が作り上げてきたものから手を放すのに必要な性質だ」

クリスティアン・ザイフェルト(DFL幹部会スポークスマン):「ウリ・ヘーネスは50年以上にわたり、ブンデスリーガに欠かすことのできない要素だった。ここで彼は選手として、スポーツマネージャーとして、そしてクラブ会長としてスポーツ的に最高レベルの成功を収め、メディアの注目も浴びてきた。FCバイエルン・ミュンヘンの会長を退任することで、彼は今後家族やプライベートのための時間を得るだろう。彼がそれを楽しむことを心から願っている」

ジャンニ・インファンティーノ(FIFA会長):「ウリ・ヘーネスはドイツサッカー界の素晴らしい人物だ。選手としてはその情熱とゴールでファンを魅了した。多くの観点から見て、彼はFCバイエルンを発展させ、世界的に名声のあるクラブとしたパイオニアだった」

クリストフ・ダウム(元ブンデスリーガ監督):「君は行儀よくおとなしい人ではなかったが、常に唯一無二だった。生まれながらの勝者や攻撃者ではなかったが、君の正義感と面倒見の良さ、そして意志の強さが君をピッチ内外でサッカーという汽車の機関士に仕立て上げた」